検査遺伝子
SUV39H2(ヒストン-リジン N-メチルトランスフェラーゼ SUV39H2) 遺伝子によって生成される酵素は、ヒストンと呼ばれるタンパク質にメチル基を付加する役割を果たします。ヒストンはDNA鎖を巻き付ける構造タンパク質で、遺伝子の転写制御に重要な働きを担っています。この酵素によるヒストンのメチル化は、細胞周期の調節や転写抑制など多様な生物学的過程に関与しています。本検査では、鼻角化症に関連する1つの遺伝子変異を対象としています。
遺伝病の説明
鼻角化症は遺伝性の皮膚疾患で、厚く硬く乾燥した角質が鼻のパッド(鼻鏡)に蓄積し、症状を引き起こします。影響を受けた犬の鼻鏡にはかさぶたやひび割れが見られるのが特徴です。亀裂が生じた部位には鼻水などの体液がたまることもあります。一般的に感染性のない皮膚疾患であり、影響を受けた犬は特定の症状を除けば概ね健康な状態を維持します。