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腸コバラミン吸収障害

検査遺伝子

Cubam受容体複合体は、コバラミン(ビタミンB12)の吸収に重要な役割を果たすタンパク質複合体です。この複合体は、AMN(Amnionless)とCUBN(Cubilin)という2つのサブユニットで構成されており、小腸(特に回腸)の上皮刷子縁(brush border)に存在し、ビタミンB12-内因子複合体(IF-Cbl)の受容と吸収を担います。AMNおよびCUBNは、それぞれの正常な構造と機能を維持するために不可欠であり、いずれかに欠損があると、コバラミンを適切に吸収することができません。

遺伝病の説明

コバラミン(Cobalamin)は、ビタミンB12としても知られる必須ビタミンで、微生物によって産生され、食事から摂取する必要があります。体内では、内因子(Intrinsic Factor, IF)という糖タンパク質と結合することで吸収が可能になりますが、選択的コバラミン吸収障害を持つ犬では、このIF-Cbl複合体に対する結合部位をコードする遺伝子に変異があり、受容体が欠如しているため、コバラミンを吸収することができません。
選択的コバラミン吸収障害はまれな先天性疾患であり、この疾患を持つ犬は、回腸および腎臓上皮の刷子縁においてコバラミン-内因子複合体受容体の発現が見られず、正常な吸収が行われないため、全身的な代謝異常を引き起こします。